ロード・クエスチョン〜登山と自転車と温泉と〜

旧「ロードバイク辛みのデスロード」

東京で消耗してましたね!ロードバイクで瀬戸内海「本島」ライド

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讃岐うどんライド番外編。

 

本当は小豆島に行く予定だったけど、あまりの猛暑だったため断念。あと実家からだとやや遠くめんどくさかったのもある。

小豆島は涼しくなってからにしよう。

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 丸亀港。

初フェリー輪行だ。切符売り場で本島行きを買い乗り込む。

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船員さんが誘導してくれる。そして縛られる自転車。

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 船内はこんな感じ。思っていたより広い。

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 看板でまったり。

ゆるい。

すでにゆるい空気が流れている。

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本島は一周16kmの瀬戸内海の小さな島。ロードで普通に走ると1時間で回りきってしまう。

帰りのフェリーが17時だから、たっぷり6時間はある。いつも時間との戦いになる自転車旅だが、写真撮影も観光もゆっくりできそう。

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時間が余れば、何もしないをすることにしよう。

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 島に到着して、観光案内所のようなところに行き情報を集める。

メイン観光地は笠島エリアかなぁ。

途中でポツポツと観光スポットがあるっぽい。ゆっくり回って見て行こう。

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フェリー乗り場からすぐにそれっぽい建物発見。何か見られるかな?と思って調べると、どうも民宿らしい。

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かつて栄えていたであろう商店街を発見。

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漆喰の看板は「瀬戸内芸術祭」の展示品っぽい。作品Noがふられている。

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芸術作品は島のいたるところにあるらしく、芸術祭の期間はたくさんの観光客が訪れるそうだ。この時はお盆シーズンも過ぎていて、ほとんど人気がないけどね。

民家もどれが廃墟でどれが人が住んでいるのかよくわからない。そのぶん静かで、本当に時が止まっているようだ。 

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夫婦蔵。って看板に書いてあった。

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学校のようなものを発見。「機関車先生」という映画のロケ地だったみたい。

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 あ、中に入れるぞ。もちろん無人

 

…。

……。

………。

 

学校ごっこでもやろう。

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「はーい、はいはい、せんせー!」

 

(いい感じになるまで3回くらい撮り直した)

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 教卓。

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 オルガンもあるぞ。ぴろぴろ(音は出ない)。

 

こりゃ台風とかきたら大変そうだなぁ。と思っていたら、看板に台風被害で修復を何度もしたって書いてあった。そうかーそうだよねえ。

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まだまだ時間はたっぷりあるぞ。

あ、バス停だ。文明の気配。ゴミ捨て場もある。民家の気配。

 

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これから、島の沿岸らしい上りコースへと入っていく。島の右周回コース。

8〜10%の坂が何度もなんども現れるが、この小さな島。そんなに長くは続かないだろうという気持ちで登れるので苦痛はそれほどでもない(ちゃんと苦しいが)。

 

車もほとんど通らないし、珍しくダウンヒルが楽しい。

海風にあおられながら、木漏れ日の中を駆け抜ける。

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 気持ちよく走っていたらあっという間に一周してしまった!

 

うーん、そろそろお腹が空いてきた。笠島あたりなら何か島カフェのようなものがありそう。というか他には何もなさそう。

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ということで、笠島地区に到着。おお、観光地っぽい雰囲気。景観が美しい。

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重要伝統的建造物群保存地区に指定されているらしく、建物は江戸時代の時のまま保存されている。

ガイドには猫がたくさん写っていたが、36度の暑さ。さすがに猫は出てこないか。

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さて、ご飯だご飯。

島カフェの吾亦紅を発見。よかった、空いていた。

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中は、普通の民家のお座敷。島の人がテレビを見ながら昼食を食べている。ゆるい。むわっとした夏の熱気から逃げるようにして入ったこの空間。

畳のにおいと、扇風機の風。最高の夏のにおいだ。

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 お魚のイラストが飾られている。

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カレーをいただく。

「カメラマンさんここでよく写真撮るから」と、襖をあけて自然光を入れてくれた。

 

うどんはうまいが、2日連続でうどんを7杯食べていたので、そろそろ違うご飯が食べたくなっていた。カレーが異常にうまいw

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食後はアイスコーヒーをいただく。ちゃんと豆を挽いて入れたコーヒー。美味しい。

途中から旅行者らしきカップルがきた。

 

男性「……お金がたくさんないといけないという強迫観念に囚われ過ぎているのかなって、こういう生活みると思う」

 

わかる…。

お金も時間も。

キャリア、効率、メリット、無駄、正論論破の揚げ足取り。無能に見られたくないとムキになって、よくわからないものを追い求めて、ストレスを溜める。

毎週末ギリギリまで高まったストレスを解消するかのように、ロードバイクで山を登り、肉体も精神も限界まで追い込む。

 

自転車はよかった。

苦しくてもペダルを回して進めば進むし(進まないときもある。向かい風とか激坂とか)、がんばったぶんだけ距離も獲得標高も得られる。肉体も脂肪が落ちて筋肉がつき変化する。

 

そして、富士山を2回登ったあたりでやや燃え尽き症候群に。

 

なんだか疲れてしまった。

それで自転車ではなく仕事を辞めるあたりさすが自分といった感じだが。

 

この歳でモラトリアムかよって感じもあるが、恥ずかしながら東京で消耗してた。

まあモラトリアムを楽しもうか。いつ死ぬかわからないし。

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カフェの女将さんから、この地域の建物を手がけた船大工の技術を持つ「塩飽(しわく)大工」の話を聞く。

善通寺出身だというと、善通寺五重塔を作ったのも「塩飽大工」だよと教えてもらった。f:id:weststreet:20170903142609j:image 瀬戸大橋と自転車。 

再出発して、島をひたすらゆっくりうろうろする。

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 おお、やっと猫を発見。

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 これも芸術祭の作品かな。

 

小腹がすいたし、なにか軽く食べられるところはないかな?と探すも、観光所の喫茶店は休業。

めっちゃ普通の家の前に喫茶の看板があったので、そこに入ってみる。

奥様がでてきて普通の玄関から普通の台所に通してもらい、コーヒーを一杯いただきながら、野良猫の話や野菜の話をそれぞれ1時間ずつ語り合う。 

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塩飽勤番所へ。店番の奥さんは草引きをしていた。

私に気がついたら声をかけ、施設案内のスピーカーをかけてくれた。 

 

本島の水軍は、信長や秀吉らからも評価されていて特別保護受けてたんだよ、みたいな説明。 

そういえば、なんでも鑑定団伊藤若冲の絵が本物判定受けたとかで話題になって観光化していた。この日は見られなかったが。

www.huffingtonpost.jp

f:id:weststreet:20170907225442j:imageあとは、目につく神社を回ったり。

普段人がたくさんいる東京にいて、まったく人がいない土地にくると世界が滅んだんじゃないかって気がしていい。

 

フェリーの時間まで船着場で海をながめて、フェリーに乗って帰る。かつてないほどの超〜ゆるぽたライドだった。たまにはこういうのもいい。

 

それはそうと、いきなり

「仕事辞めて湘南に住むわ!」

と言いだしたせいか、周りから(こいつ頭がおかしくなった)といった空気を微妙に感じる。全員というわけではないが。まあ、半分くらい。

頭がおかしくなったのかもしれない。

 

そんなわけで早くて10月に湘南エリアに引っ越せそう。9月中に埼玉さよならライドしないとだね。